深田恭子の適応障害が決して(日本女星心理抑郁壓抑)
所屬事務所の文書には、「私ども所屬の女優 深田恭子ですが、昨年春ごろから體調を崩しがちとなり、今月に入り醫師より『適応障害』と診斷されました。これにより當面の間 治療を優先し、お仕事をお休みさせていただきます」と書かれていました。
やはり人々の注目が集まったのは、醫師から診斷されたという「適応障害」。適応障害とは、何らかのストレスが原因で心身や行動面に癥狀が表れ、日々の生活が困難になる狀態のこと。不眠、頭痛、腹痛、めまい、倦怠感、気力減退、食欲不振などの身體的なもの、極度の不安や焦り、集中力低下、感情の高ぶり、緊張による多汗や震えなどの情緒的なもの、無斷欠勤、大幅な遅刻、過食や過飲、破壊、ギャンブル依存などの行動的なものという主に3種の癥狀があり、個人差があります。
うつ病とは異なり、ストレスの原因がはっきりしているため、それを取り除くことで癥狀の改善につながる一方、うまくいかなければ慢性化して苦しみが長期化する怖いもの。実際、人間関係や生き方のコンサルをしている私のもとにも、適応障害の診斷を受けて苦しみ続ける人からの相談があるなど、決してビジネスパーソンにとって他人事ではないのです。
■蕓能人は適応障害になりやすいのか
深田さんに限らず、「蕓能人は適応障害になりやすい」と言われるいくつかの背景があります。まず仕事では、內容?場所?人間関係などが変わりやすいうえに、「多くの人々が関わるため緊張感が高く、個人のストレスが軽減されないまま長期化しやすい」こと。次にプライベートでも、人々の注目を集め、記者から追いかけられるのがつらいところです。
私が知る限り、深田さんのように醫師の診斷を受けて、所屬事務所が公表できる人ばかりではありません。主に俳優やアーティストの中には適応障害と公表しないだけで、「充電」「インプット」「留學」「リフレッシュ」「創作活動」などの言葉を掲げて休みを取り、心身の回復に努める人がいると何度か聞いたことがあります。前述したように、適応障害はストレスの原因を取り除けば癥狀が改善されることが多いため、結果的に公表せずに済むのでしょう。
たとえば、5月19日放送の「突然ですが占ってもいいですか?」(フジテレビ系)に出演した山田孝之さんは、適応障害とは言ってないものの、「20代前半のころ、4年くらいうつ狀態だった」ことを明かしていました。當時の山田さんは、映畫『電車男』『手紙』、ドラマ「世界の中心で、愛をさけぶ」「H2~君といた日々」「白夜行」「タイヨウのうた」(いずれもTBS系)などで主演を努めていたころ。環境変化の大きさや心身への負擔は、われわれの想像を超えるものがあったのではないでしょうか。
深田さんや山田さんとの関連性はまったくありませんが、昨年は蕓能人の自死に関する悲しいニュースが立て続けに報じられました。今となっては事実こそわからないものの、関係者、家族、友人ら近しい人々にとっては悔やみきれない結果だけに、現在の蕓能界は取り越し苦労に終わることを承知で、慎重かつ手厚い対応が求められているのです。
■「環境に適応できない弱い人」ではない
適応障害という文字の印象から、「環境に適応できないような弱い人がかかるもの」と思われがちですが、そうとは言えません。私のコンサル経験上、適応障害の診斷を受けた相談者さんたちは、おおむね「しっかりしている」「頑張り屋さん」「負けず嫌い」「親分肌や姉御肌」などのいわゆる“できる人”“いい人”でした。
深田さんがそうであるように、決して「気持ちが弱い」「逃げている」「サボっている」のではなく、向き合おうと頑張った結果であることも多いのです。むしろ、オフィスで同僚や部下などに、「あいつは気持ちが弱すぎる」「逃げるな」「サボるな」などと言っている人が、相手の適応障害を引き起こしている可能性があるだけに気をつけたほうがいいでしょう。
また、適応障害の落とし穴は、誰が見てもネガティブな出來事に対するストレスだけでなく、昇進?栄転?受賞、戀愛?結婚?出産、新居への引っ越しなどのポジティブな出來事がきっかけになるケースも多いこと。これらポジティブな出來事によって心身や行動のペースが変わり、「実は想像以上の緊張が生まれていた」ことが適応障害につながってしまうことがあるのです。